【275円~】腕時計の電池交換のやり方|裏蓋の開け方・閉め方
しゃっくり100Man|時計会社で修理士免許を取得した現役の時計修理士です。時計業界に20年以上おり、店頭で数えきれないほど電池交換をしてきました。この記事は、お店でやっている手順をそのままご自宅でなぞれるように書いています。(プロフィールはコチラ)
自分で電池交換作業をするのが結局一番安い
総電池交換本数20万本超えの筆者が簡単に解説します。
ある日突然やってくる腕時計の不調や停止。
このままお店へ持ち込んで本当に大丈夫ですか?
持ち込むお店にもよりますが、基本的に高額な費用が掛かります。
結論から先にお伝えすると腕時計の電池交換は非常に簡単です。
見終わるころには納得の簡単さに気付けますので、最後までお読みくださいませ。
お店に修理依頼する人の心理
または何も考えず、そういうものだと思って時計屋さんへ持ち込んではいませんか?
お気持ちはわかりますが、構造を知っている身からすると損している場合がほとんどです。
蓋を開けてしまえば8割は作業完了
実は国産系、CITIZEN・SEIKO・ORIENT・CASIOの時計は開け閉めが簡単なものが多く、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
ノーヒントで始めるとコツがわからず、蓋を開けられませんが、同記事を読んで頂けると解決します。
腕時計の電池交換はふたを開けるのが最難関ですが、要領が分かればもう怖いものなし。
海外品のタグホイヤーやオメガ等は一部で工具を必要とする場合はございますが、一回の買い切りで一生使えるので費用対効果は非常に高く、大幅な節約が可能です。
女性用でもカルティエやブルガリ、グッチなど裏蓋はネジ留めの場合が多いので精密ドライバーを用意するとご自身で非常に簡単に電池交換が可能となります。
電池交換に必要な工具一覧
| 裏蓋タイプ | 裏蓋別作業に必要な工具 |
|---|---|
| スナップ式 (はめ込み) |
コジ開け |
| ネジ留め式 | 精密ドライバー・ピンセットは任意でOK |
| スクリューバック式 (瓶の蓋を想像して下さい) |
スクリューバックオープナー |
| 全型対応工具セット | 各オープナー・台座・工具セット |
裏蓋のタイプは順番に画像付きで後述していきます。
一般的な電池交換価格
時計屋さんへ持っていくと【作業工賃】という名の手数料が掛かりお高くついてしまいます。
このような感じ↓
【電池代+作業工賃=電池交換代金】
| 国産品 | ¥1,320~¥3,300位 |
|---|---|
| 海外品 | ¥2,200~¥5,500位 |
お店のテナント代や家賃を工賃で回収しているイメージです。
自動車のタイヤ交換サービスを想像していただくと分かりやすいと思います。
自分で作業した場合の費用
では作業工賃が掛からなかったら?
と思いますよね。
電池だけなら電気屋さんで大体¥275~¥495程度で購入できます。
大手ならポイント10%も付与されますよね。
Amazonで1個だけ購入する場合、電池の型番にもよりますが150~400円位が相場。
最近では村田製作所製がSONYのボタン電池事業が引き継いで製造しております。
この電池代だけを見ると、電池交換価格はほとんどが作業工賃で構成されているのが分かります。
この記事を読むと工賃をカット可能
【電池代+作業工賃=電池交換代金(ワンコイン以内)】
自分で電池交換するデメリット
防水力の高い時計でも実際に海や水につけて使うユーザーは非常に少ないと思います。
万が一浸水してしまうと内部機械修理以外にも、場合によっては文字盤や針などの交換が伴いますので非常に高額料金に…。
きちんとパッキンをあった場所へセッティングすれば防げるのですが、どうしても自分で作業するのが心配ならば下記の記事を読んでから進めてくださいませ。
≫自分で作業するデメリットと対策
下記リンクの使い方は非常に簡単。
千円程度で防水力の維持ができますので、おすすめです。
スナップ式裏蓋の開閉方法
必要工具/コジ開け
まずは冒頭でご紹介をしたコジ開けが必要です。
下の写真では別タイプも掲載しています。用意するのはどのタイプでも大差ありません。
≫メルカリでも売っています
裏蓋の開け方(1分動画あり)
こじ開けの先が内部へ入りすぎないように、こじ開けの先端近くに人差し指と親指を添えて開けましょう。
※先端が入りすぎると内部の機械を傷つけて最悪故障の原因になります。
家にあるものでふたを開ける方法
国産タイプの例
上記シチズンの機種は⇒12と表記されていますので、12時位置が開け口となります。
ここへこじ開けが入り込み過ぎないように気を付けて、突き刺すだけです。
≫シチズンの電池交換例
詳しくはほんの少し上に戻って動画をご覧ください。
海外品タイプの例
上記写真はグッチのレディースウォッチ。
6時位置の蓋部分に突起があります。
ここへこじ開けが入り込み過ぎないように気を付けて、突き刺すだけです。
≫グッチの電池交換記事
詳しくはほんの少し上に戻って動画をご覧ください。
電池交換後の裏蓋の閉め方
手順
- 開ける前の裏蓋の角度を覚えておくか、写真のようにリューズの位置に蓋の凹を合わせる。
- 凹み位置から蓋とガラスを手で押さえて潰すように閉める。
国産などは非常に簡単に閉まります。
以上で完了。
≫この方法で費用約2万円の節約が可能
100本以上時計のムーヴメント・ブランド・機種別の電池交換方法を配信しておりますので、ホーム→カテゴリからご自身の時計を選んで腕時計を探してみてください。
手で閉まらない場合には工具が必要
中にはどうしても手では閉まらない蓋もございます。
そんな時には👇のお助けアイテム!
使い方
この様な裏蓋を閉める専用の工具が必要なのですが、1,500円程度です。
溜まっているポイントで購入できるレベル。
一回の購入で一生使用できるわけですから、長期的に目れば大変リーズナブルではないでしょうか。
使用方法はまず時計正面へガラスに当たらないような付属の駒を探します。
👆こんな感じ。
このあと裏蓋側も蓋と同じようなサイズのコマを探して工具にセット。
時計も工具にセットしたらサンドイッチの要領でプレス👇
工具の力を借りているので、自身の力は不要です。
簡単に閉まりますので1つ持っていると固い蓋の場合には重宝します。
ネジ留め式の裏蓋開閉方法(90秒解説動画あり)
ネジを外す作業は精密ドライバーで回すだけなので割愛しました。

手順
以上で完了です。
≫この方法で約5,000円の節約が可能
ネジ留め式裏蓋電池交換動画/例はPaulSmith
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スクリューバック式裏蓋の開閉方法
まずは冒頭でも紹介したスクリューバックオープナーが必要です。
上写真が通常のタイプ、下の写真がモバイルタイプで用途は同じです。
真ん中のネジを回すと上のツメ部分が左右に移動します。
これで蓋側の凹に合わせることができます。
※長年使っているため工具が汚くてスミマセン。
裏ブタの開け方
詳しくは下記の動画をご覧ください。
閉め方
手順
- 時計ケース側へ裏蓋を被せて時計回りに手で回す
- 手で閉まらなくなったらいったん離す
- オープナーを凹みに合わせ限界まで回す
以上で完了です。
≫この方法で約20,000円の節約が可能
開ける⇒閉める一連の流れ(47秒動画)
台座付きで非常にリーズナブル👇
ニクソンやディーゼルなどの大型機種の場合には、より広く開く下記のオープナーが必要となります。
≫ニクソン51-30電池交換方法
≫ディーゼルの電池交換方法
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電池の外し方・入れ方【裏蓋を開けたあとの手順】
裏蓋さえ開いてしまえば、ここから先は5分ほどで終わります。順番に見ていきましょう。
1. 電池の型番を確認する
交換前に、いま入っている電池の表面に書かれた型番を必ず控えてください。「SR626SW」「SR920SW」のように刻印されています。スマホで写真を撮っておくのが確実です。型番さえ分かれば、あとは同じものを買うだけですので迷いません。
2. 電池を押さえている金具を確認する
電池は「バネ性のある金具」か「小さなネジ留めの押さえ板」で固定されています。ここを見ずにいきなり電池をこじると、金具を曲げて接触不良を起こします。修理士として一番多く見る失敗がこれです。まず金具の形を目で確認してください。
3. 電池を外す
金具のツメを軽く横にずらす、または押さえ板のネジを緩めてから、電池を斜め上に持ち上げます。金属製のピンセットで電池の+と-に同時に触れないようにしてください。ショートして時計が誤作動することがあります。
4. 新しい電池を入れる
電池の表面は素手で触らないでください。皮脂が付くとそこから放電が進み、寿命が縮みます。ピンセットか、指で持つならティッシュ越しに。向きは+(型番が刻印されている面)が上です。カチッと収まったら、外した金具を元に戻します。
5. 動きを確認してから蓋を閉める
閉める前に必ず秒針が動き出すか見てください。閉めてから動いていないと気づくと、また開ける手間になります。
動かない場合は、電池の向き・金具の戻し忘れ・接触不良のいずれかがほとんどです。カシオのように電池交換後に「ACショート」という初期化作業が必要な機種もありますので、動かないときは機種ごとの記事もあわせてご覧くださいませ。
作業時間と費用
慣れてくるとこの一連の作業自体はものの5分程度で出来るようになります。
めちゃくちゃ安いお店でも¥1,100のところ、ご自身で作業すれば電池代のみのワンコイン以内で出来てしまいます。
1個だけAmazonで取り寄せた場合でもワンコイン以内。
≫中でも簡単最速に電池交換ができた記事
高級時計なら1~2万円も節約可能
例えばオメガやタグホイヤーなどを自分で電池交換した場合には、1~2万円程度の節約が可能!
ソースはコチラ👇
| 約2万円の節約 | 【費用245円】オメガコンステレーションを自分で電池交換する方法 |
|---|---|
| 約1万円の節約 | タグホイヤーフォーミュラ1クロノを自分で電池交換する方法 |
わざわざ電池交換をしに駅前やショッピングモールまで出かける必要もないですし、混んでいた場合の待ち時間もないので助かりますよね。
もし待ち時間があった場合に、時間潰しで余計な買い物までして出費しそうですから。
腕時計の電池交換でよくある質問
裏蓋が閉まりません。裏ワザはありますか?
スナップ式で手で閉まらないときは、時計を平らな台に置き、真上から体重をかけて垂直に押すのが基本です。斜めに力が入ると絶対に入りません。それでも駄目なら専用のケースプレス(圧入工具)が必要です。裏ワザ的にやりがちな「机の角で押し込む」「ハンマーで叩く」はガラスが割れますので絶対にやめてください。スクリューバック式は、まず反時計回りに軽く回して溝が噛む位置を探してから締めると、ネジ山を潰さずに閉まります。
専用工具がなくても開けられますか?
スナップ式なら、カッターの背やマイナスドライバーで開く場合もあります。ただしケースに傷が入る前提とお考えください。滑って手を切る事故も実際にあります。こじ開け工具は1,000円前後で買えますので、1回でも自分で交換するなら買った方が結果的に安く済みます。
電池代はいくらくらい?お店といくら違う?
電池そのものは電気屋さんで275円~495円程度です。対してお店に出すと、国産品で1,320円~3,300円、海外品で2,200円~5,500円ほど。作業工賃が乗るためで、1回あたり1,000円~5,000円の差になります。
自分で開けると防水性能は落ちますか?
落ちます。正直にお伝えすると、裏蓋を一度開けた時点でパッキンは劣化しますし、正規の防水検査も通していません。日常生活防水の時計を手洗い程度で使うぶんには問題ありませんが、ダイバーズや水仕事で使う時計は自分で開けないことをおすすめします。
ソーラーや電波時計も自分で交換できますか?
できますが注意が必要です。ソーラーは普通の電池ではなく二次電池(充電池)が入っており、消耗は10年前後。市販のボタン電池とは別物です。電波時計は交換後に受信設定のやり直しが要ることもあります。この2つは機種ごとの手順を確認してから作業してください。
電池を替えても動きません。故障ですか?
まず疑うのは電池の向き・押さえ金具の戻し忘れ・接触面の汚れの3つです。ここを直せば動くケースが大半です。それでも動かない場合は、カシオ系ならACショート(初期化)が必要なことがあります。すべて試して動かなければ、内部の故障が考えられますので修理店にご相談ください。
自分で安く電池交換して節約する方法まとめ
長々と解説してきましたが、難しいことは書いてません。
なるべく簡単に要点をまとめていますので、ご自身でも出来るのではないでしょうか。
要は一歩踏み出してやってみることです。
やってみないことには簡単さが分かりませんから。
100本以上時計のムーヴメント・ブランド・機種別の電池交換方法を配信しておりますので、ホーム→カテゴリを選んでからご自身の腕時計を探してみてください。
ではまた。
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