清掃とメンテナンス

腕時計を自分で電池交換する【デメリット】とその対策

こんにちは、しゃっくり100男です。
現役時計修理士で、今までの電池交換個数は約20万個超。

高い電池交換代を節約することのお手伝いを目的に配信しております。

セルフ電池交換時の心配は防水力の低下

しゃっくり100Man
しゃっくり100Man
まずセルフ電池交換によるデメリットからお伝えいたします。

気に入って購入した時計なのですから、常に海や水につけて使うユーザーは非常に少ないと思います。
自分で電池交換する場合には防水検査がどうしても出来ないため、防水が効いているのかが確認することが出来ません。

しかし電池交換後、今まで同様に使用する予定の場合は蓋を開けたからといって防水力が下がるわけではありませんので、過度な心配は無用です。
結論、蓋を開ける前と開けた後で防水力は変わりません。

例/車に例えると
  • 電池交換は専門的な技術が必要に思われがちですが、実際にはスタンドでセルフでガソリンを入れている程度のこと。
  • もしくは車のタイヤを自分で夏タイヤからスタッドレスタイヤに交換しているような感じ。
しゃっくり100Man
しゃっくり100Man
自分でタイヤ交換したとしても、スタッドレスタイヤの”止まる性能”が変わるわけではありませんよね。

裏蓋の防水力維持にはシリコン塗布器がオススメ

どうしても防水が心配な場合には、裏蓋パッキンにシリコンを塗る塗布器を用意してください。

塗布器とは

裏蓋から侵入する湿気を、パッキンにシリコンを塗ることによって弾く効果があり密封性が向上します。

使い方はカンタン2ステップ

  1. 塗布器に裏蓋パッキンを入れて容器のふたを閉める。
  2. ふたを開けてパッキンを取り出すだけ。

 

塗布器の口コミ

引用:Amazon

使い方は非常に簡単。
千円程度で防水力の定価を防げますので非常におすすめです。

 

リューズからの湿気侵入を防ぐシリコングリース

裏蓋のほかに湿気が侵入する箇所、それがリューズ部分。
防水の時計でも仮にリューズが引かれたままで使用していると、たちまち湿気が侵入してしまいます。

リューズ部にはリューズ用のパッキンが取り付けられているので、そこへシリコンを塗ることにより湿気の侵入を防ぐ効果が得られます。

使用方法

リューズを最大まで引き(写真左1段or2段)、ケースとリューズの隙間へシリコングリースを塗るだけ。

隙間に塗るための細い工具などは必要ありません。
爪楊枝やクリップの先など、先細の物ならば何でも◎

シリコングリースの口コミ

引用:Amazon

口コミでは『内容量が非常に少ない』という旨の内容でした。
あわせて『品質には問題無い』との記載もありました。

販売元の肩を持つわけではありませんが、6.6gもあったら時計業者でない限りは一生使える量です。
理由はリューズについている非常に小さなパッキンに塗る量なんて、たかが知れているからです。

裏蓋パッキンに塗っても良いのですが、それでもあり余る量。
100個の時計のリューズに塗ってもまだまだ使える量はあるはず。
あくまで心配ならば購入するスタンスでOKです。

 

防水時計の

引用:ヤフー知恵袋

上記は例としてガガミラノを一般の時計店に電池交換依頼をした場合の返答。
≫ガガミラノ電池交換例

時計店でも前述の塗布器とシリコングリースを塗りますので、個人で電池交換作業する場合と全く同じとなります。
しかし店頭に防水試験器が無いので、『水入りの責任はとれませんよ』という意味で間違いありません。

仮にお店に防水試験器があり、グリースを塗ったうえで試験が不合格ならば『防水が効いていませんでした』と言われ返却されるだけです。

ここがポイント

裏蓋・リューズパッキンにはグリースが塗られ、出来る手はすべて施されていますので、防水確保にはリューズやケース交換が必要となる流れ。
これらを交換する場合には非常に高額になることが予想できます。

ケース・リューズの交換を希望される方はほんの一握りですから、心配な場合のみグリース購入でOKです。

自分で電池交換するデメリットと回避方法まとめ

まとめ
  • セルフ作業は防水テストができない
  • 裏蓋を開ける前後で防水力は変わらない
  • 裏蓋パッキンには塗布器が必要
  • リューズパッキンにはシリコングリースが必要
  • 心配ならば購入するスタンスでOK

今回はあくまで”心配ならば”という内容でした。

転ばぬ先の杖。
自分で電池交換したからといって水入りのリスクは少ないので、どんどんトライして節約してきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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