このサイトの信憑性
以前から時計が好きがゆえに、時計会社に入社し修理士免許を取るまでに。
※現在も修理士として活動中。
今回は時計購入の注意点を紹介してまいります。この記事を読んで少しでも時計購入の失敗が無くなると嬉しいです。
腕時計をOUTLETで購入すると損をする理由
こんにちはしゃっくり100男(プロフィールはコチラ)です。
なんてお考えの方、ちょっとお待ちください。
同じ時計ならば安く購入できた方がお得と思いますよね?
洋服やアクセサリー、家電製品ならばそうなのかもしれません。
しかし、時計となると話が違ってきます。
冒頭に結論からお伝えいたします。
アウトレット品は避けて、定価だとしても現行品をお買い求めください。
アウトレット品を避けた方が良い理由
- 時計の油は必ず切れる
- のちのち費用が掛かってしまう
- デジタル液晶の寿命はある程度決まっている
- メーカー側の部品保有期限が決まっている
読み終わるころには「よし、時計のアウトレット品はやめておこう。」と思って頂けると幸いです。
機械式(自動巻き・手巻き)の時計を購入の場合
アウトレット品購入にあたり、一番重要なのがこの章。
特に機械式の場合、一般的には3~4年周期でオーバーホールが推奨されています。
しかしアウトレット品として販売されている物は製造後余裕で3~4年経過していることから、購入時期がそのままオーバーホール時期となってしまいます。
アウトレット品になるにあたり、オーバーホールしてから販売するような手間は掛かっておりません。
保証内で対応してくれるのでは?
なんていう声が聞こえて来そうです。
しかし購入と同時に、もしくは購入後の直ぐ後に果たしてオーバーホールを頼むでしょうか?
仮に店頭でチェック、もしくはメーカーへ送って点検して精度が悪くなければオーバーホールされず返却されることになります。
油が切れていても精度は必ずしも悪くなるわけではありません。
その後保証が切れたら最後、精度不良によるオーバーホールは不可避です。
アウトレットならではの理由
筆者が働いているお店でも、アウトレット品購入の時計を持ち込む方は大勢いらっしゃいます。
しかしアウトレット店の保証なので、そちらでの対応になることをお伝えすると『遠いから行くのが面倒くさい』という答えがかなりの確率で返ってきます。
ロードサイドに大きな敷地で展開していて、買い物するには気持ちが良いのですが、遠いが故のデメリット…
旅行で訪れた店舗の場合には、再度出向くなんてことはなかなか困難ですよね。
筆者はこのようにお伝えするのですが、
しかしこのやり取りも購入者側としては面倒くさいんですよね💦
こういった理由から調子が悪くても我慢して使ってしまい、保証期間が切れるという負のスパイラルが成立してしまいます。
クォーツ(電池・ソーラー式含む)針式の時計を購入の場合
前述の機械式ほどではないにしろ、クォーツにも油は注されています。
よって機械式と同じく油が乾いてしまうのですが、クォーツの場合油が切れても機械式時計ほどの精度悪化が出にくいのでそのまま使っている方が大多数。
しかし確実に油は切れてしまっていますから、製造から5~6年程度経過している製品は避けるのが無難と言えます。
クォーツ購入時の注意点
電池で動いているわけですから、いずれ電池は切れますよね?
アウトレット品は製造から数年経過している時計なので、購入して数日で電池が切れてしまうことが想定できます。
しかも製造時から元々入っている電池はモニター電池という名称で、工場出荷から店頭に並ぶまでにもタイムラグが発生しています。
その後店頭で数年経過したのち、売れなかったためアウトレット行き。
アウトレットで購入後すぐに電池切れという流れとなります。
モニター電池とは製造時動作確認の為に入れられている電池で、時計の商品代金には含まれていません。
こういった流れから、時計購入後に電池交換料金が発生してしまう可能性があります。
第4の国産時計メーカー⁉
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国産ソーラー式を購入の場合
なんていう声が聞こえて来そうですが…
実はソーラー式は電池式と構造自体は全く同じで、文字盤の下にソーラー発電用のパネルが有るか無いかだけなのです。
よって油は乾きますので電池式と同じく、古い物の購入は避けた方が無難となります。
また展示品ではなく棚下の在庫を渡される場合には、充電不足がほとんど。
着用後にすぐ止まってしまうことが想定されます。
購入後2~3日は太陽光で充電しないといけない羽目に…
デジタル式を購入の場合
ここまで読んでいただいた方の中には、こんなことを思ったかもしれません👇
非常に良い質問です。
もちろん歯車は入っていませんし、油も注されておりません。
しかしこの場合にもまた一つ問題があります。
液晶パネルに寿命あり。
7~8年で徐々に劣化が始まります。
液晶が薄くなってきたという相談例👇
引用:Yahoo知恵袋
なんていう声が聞こえて来そうです…
しかし確実に劣化は始まっていて、いずれ文字の欠けや薄くなったりと徐々に不具合が出てきますのでなるべく製造から日の経っていない物を購入しましょう。
メーカーのリペア部品保有期限問題
アウトレット品購入にはこのようなハードルが存在します。
それが後に必要となる修理用部品が有るか無いか問題です。
時計の製造を終了してからも部品を保有していなければいけない期間。
国産腕時計は一般的に7~8年程度となります。
海外品の場合には短くて2年というメーカーも存在しております。
保証内でも修理不可で、違う商品と交換になる場合もありました。
部品が無くては修理どころの騒ぎではありません。
交換部品が無いのですから…。
アウトレットで四角い時計を買いました。
ガラスが割れたので修理に出そうと思い時計を預けたのですが、四角いガラスはその時計専用の形状となり、日本・海外共に部品無しで修理不可で返却。
もうこの時計を使うことは難しい状態です。
修理工房によっては部品無しの場合、1枚だけ作製依頼できるところもあるのですが、安い時計の場合でも大体1万円前後くらいは料金が発生してしまいます。
※時計の形状や素材によって料金はバラツキあり。
アウトレットで安く購入している分、修理料金が高いとそもそも修理に出す気になれませんよね?今回はガラスを例に出しましたが、リューズやベルト修理も同様です。
どうしても欲しい場合にはある程度下調べをして行って、更に店員さんにも詳しくアレコレ聞いて納得した場合のみ購入をお勧めいたします。
実際にオーバーホールになった場合の料金例
今回一番購入をオススメしていない機械式時計を例に出して解説いたします。
時計ブランド例:ハミルトン/保証期間2年
引用:ハミルトン公式HP
油が乾いた状態の時計を2年使用して不調になると、少なくとも24,200円の修理料金は掛かることになります。
結局安く購入したところで、あっという間に差額分が回収されてしまいますよね。
アウトレットで販売されているハミルトンの場合、部品在庫が日本無く、海外オーダーで2か月待ちもザラ。
こんなことにならないように、少々高くても現行品の購入をお勧めいたします。
オーバーホールをなるべく安く抑えたい場合は
今回はハミルトンを例に出しましたので、このまま解説してまいります。
実はハミルトンに出すから修理が高額になるのであって、Web受付の工房へ依頼すればある程度はお安く済ませられます。
参考はコチラ👇
アウトレットでの腕時計の購入をオススメしない理由まとめ
フォーカス面は以下の通り
- 購入時点で油切れ
- デジタル液晶は製造から7~8年で何らかの不調が出てくる
- 修理用部品が無い場合あり
- 修理出しはWeb受付がお得
ここまで読んで頂けたあなたには、アウトレット品のヤバさをご理解いただけたかと思います。
安く購入できても、後にトラブルが発生した時に対処不能だったり高額な料金が発生することになりますので、もしアウトレット品を購入検討の場合にはこの記事を思い出して頂けると幸いです。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
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